はじめに
八ヶ岳は美しい自然と多彩な登山コースで人気の山域です。しかし、車を持っていない方や公共交通機関でのアクセスを考えている方にとって、どうやって行けば良いのか悩むことも多いでしょう。そこで今回は、夜行バスを利用して八ヶ岳に行く方法をご紹介します。
夜行バスの利用に関する詳しいヒントや準備物については、別記事『夜行バス利用ガイド』で詳しくご紹介しています。リンクからぜひご覧ください。
毎日あるぺん号は、登山者向けに運行されている夜行バスで、東京から各登山口へ直接アクセスできます。八ヶ岳エリアへは、東京メトロ竹橋駅から美濃戸口まで直行します。
- 運行期間:7月から11月の期間限定運行
- 乗車場所:竹橋駅(東京)
- 降車場所:美濃戸口(八ヶ岳山荘前)
- 所要時間:深夜23時頃竹橋を出発し、2:15頃に美濃戸口に到着
- 公式ウェブサイト:[毎日あるぺん号]
おすすめポイント
1. 深夜出発で時間を有効活用
夜行バスを利用することで、仕事帰りや平日の夜から出発でき、翌朝には登山口に到着します。貴重な休日をフルに使って山を楽しむことができます。
2. 美濃戸口で仮眠が取れる
私自身もこの夜行バスを利用した経験がありますが、美濃戸口に到着後、仮眠が取れる点は非常に大きなメリットです。
気になる方は、仮眠室用にインナーシーツ、耳栓、アイマスクを持参するとより快適に休息が取れるでしょう。
- 設備:簡易ベッドや休憩スペース
- 利用時間:バス到着から朝の出発時間まで
- メリット:しっかりと休息を取れるため、翌朝の登山に万全の状態で臨めます。夜行バスでの移動は疲労が溜まりやすいですが、朝まで仮眠できることで疲労を最小限に抑えられます。
3. 直接登山口へアクセス
公共交通機関を乗り継ぐ手間がなく、バス一本で登山口まで行けるので、道中のストレスが軽減されます。
登山は体力を大きく消耗します。特に夜行バスでの移動は睡眠不足になりがちです。自身の体力や登山経験に応じて、無理のない計画を立てましょう。
おすすめモデルコース
[初〜中級者向け]美濃戸口から赤岳・硫黄岳 周遊コース/1泊2日
赤岳と硫黄岳の両方を満喫するコースです。
体力に合わせて、2日目は硫黄岳を目指さず赤岳鉱泉経由でハイキングするだけでも十分に楽しめます。
コース概要:
日 | 時刻 | 移動区間 | 備考 |
---|---|---|---|
1日目 | 23:00 – 02:15 | 竹橋駅→美濃土口 | 毎日あるぺん号 |
02:30 – 06:30 | 八ヶ岳山荘にて仮眠 | — | |
07:00 – 10:40 | 美濃土口→行者小屋 | 苔に囲まれた登山道で八ヶ岳を満喫 | |
10:40 – 12:40 | 行者小屋→赤岳 | 鎖場・岩場あり。ヘルメット推奨です。 | |
12:40 – 14:30 | 赤岳→行者小屋 | 下り道も気をつけましょう。 | |
14:30 – | 宿泊@行者小屋 | 翌日に向けて体力回復につとめましょう。 | |
2日目 | 07:00 – 07:45 | 行者小屋→赤岳鉱泉 | — |
07:45 – 10:00 | 赤岳鉱泉→硫黄岳 | 500mほどの登りとなります。頑張りましょう。 | |
10:20 – 14:30 | 硫黄岳→美濃土口 | 赤岳鉱泉に立ち寄り北沢経由で下山します。 | |
14:45 – 18:30 | 美濃土口→新宿 | 路線バス/特急あずさを利用して帰宅。 |
※上記はYAMAPでコースタイム標準*1.2で作成しています。
標準コースタイムで登った場合、1時間ごとに10分ほどの休憩を挟むと上記が目安となります🐙
帰路で利用する路線バス・特急あずさをを利用した八ヶ岳へのアクセスは以下の記事で紹介しています。
[健脚向け]美濃戸口から赤岳中級者向けコース
赤岳をはじめ、阿弥陀岳、横岳、硫黄岳、根石岳、天狗岳、ニュウを縦走するコースです。
美濃土口を出発し、白駒池にかけて1泊2日のコースとなります。ハードな山行になるので健脚向けです。
実際に私も2024年9月にこのルートで縦走しました。興味を持った方は以下も参照ください。
八ヶ岳ハイカーへの道 – 一泊二日縦走: 美濃土口〜白駒池 / たこのすけさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
コース概要:
日 | 時刻 | 移動区間 | 備考 |
---|---|---|---|
1日目 | 23:00 – 02:15 | 竹橋駅→美濃土口 | 毎日あるぺん号 |
02:30 – 05:30 | 八ヶ岳山荘にて仮眠 | — | |
06:00 – 09:00 | 美濃土口→行者小屋 | 苔に囲まれた登山道で八ヶ岳を満喫 | |
10:00 – 11:40 | 行者小屋→阿弥陀岳 | 山小屋/テント場に荷物をデポして身軽に。 | |
11:50 – 13:30 | 阿弥陀岳→赤岳 | 下り道も気をつけましょう。 | |
13:40 – 15:00 | 赤岳→行者小屋 | ||
15:00 – | 宿泊@行者小屋 | 翌日も長丁場になるのでしっかり休みましょう。 | |
2日目 | 06:00 – 07:15 | 行者小屋→地蔵ノ頭 | 朝一の急登が堪えます。ゆっくりと登りましょう。 |
07:15 – 08:20 | 地蔵ノ頭→横岳 | 右も左も絶景が広がります。最高です。 | |
08:20 – 09:35 | 横岳→硫黄岳 | 硫黄岳に続く山道は圧巻です。 | |
09:35 – 11:15 | 硫黄岳→根石岳 | 行程の半分ほどに到達。疲労も溜まってきます。 | |
11:15 – 11:45 | 根石岳→天狗岳 | 西天狗へ往復する場合は+40分程です。 | |
11:45 – 13:40 | 天狗岳→ニュウ | ニュウからの景色に力をもらい、ラストスパート。 | |
13:40 – 15:00 | ニュウ→白駒池 | 時間に余裕があれば白駒荘での休憩もオススメ。 | |
15:23 – 19:06 | 美濃土口→新宿 | 路線バス/特急あずさを利用して帰宅。 |
※上記はYAMAPでコースタイム標準で作成しています。
長い山行になるので必ず個人の体力と相談して無理のない計画を立てましょう🐙
注意点
1. 体力と経験を考慮する
2. 計画的な休息を
到着後、仮眠室でしっかり休息を取ることをおすすめします。無理なスケジュールは事故の元です。安全第一で行動しましょう。
3. 装備の確認
ヘッドランプや防寒具など、必要な装備を忘れずに準備しましょう。天候の変化に備えて、雨具も必ず持参してください。
4. 山小屋の利用について
山小屋での宿泊や休憩を考えている場合は、事前に予約や営業状況を確認してください。
コストに関する情報
夜行バスを利用する際の費用や八ヶ岳での登山にかかるコストについても気になるところです。以下に大まかな予算感をまとめました。
- 夜行バスの料金:片道約11,000円(シーズンや予約タイミングによって異なります)
- 宿泊費用(1泊):山小屋(食事付き) – 12,000円前後/テント泊 – 2,000円
- 食事・飲み物:山小屋での軽食や飲み物は少し高めのため、2,000〜3,000円程度の予算を見ておくと安心
- その他費用:登山用の食料や装備のレンタル費用など、必要に応じて別途費用が発生します
計画時にこれらの費用を考慮して、無理のない予算で楽しみましょう。
夜行バスを利用することで、効率的に八ヶ岳への登山を楽しむことができます。しかし、体力や睡眠不足への配慮が必要です。しっかりと計画を立てて、安全で楽しい登山にしましょう。
次回予告
次回は、公共交通機関を利用した他のアクセス方法や、おすすめの宿泊施設についてご紹介します。お楽しみに!
おわりに
八ヶ岳は四季を通じて美しい景色と多様なルートが楽しめる魅力的な山域です。公共交通機関を活用して、ぜひその魅力を味わってみてください。ご質問や感想がありましたら、ぜひコメント欄でお聞かせください。一緒に山の魅力を探求していきましょう!
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